6. 会話のきっかけ大切に

“Are you going to school?” 学校へ行くところ?
“No, I’m not.” 違うよ。
“Oh, where are you goin?”  じゃあ、どこへ?
“I’m going home / to Daimaru.”
“OK, see you later. Bye.” オッケー、じゃあまた。さようなら。

偶然、自転車に乗った中学生のユウト君と出会いました。

“Hello!”と、お決まりのあいさつ。でも、この時が自然な会話のチャンスです。

春休み中かな、と思いながら
“Are you going to school?”

この文は文法的にはやさしいのですが、慣れるまでは発音の聞き取りが難しいようです。

ニューヨーカーが普通に話すと、you は ya に、to は ta に、 going は go-in という音に変化します。

みなさんが友達と話すとき、関西弁に変わるようなものです。

ルールを覚えてしまえば、私が話す “fast English” も簡単に理解できます。
“Are ya go-in ta school?”
“Where are ya go-in?”

ユウト君は、自分でも使うようになり
“I’m go-in home.” “See ya later!”
と言って、風を切って帰っていきました。

この文は自然な “icebreaker” 、緊張をほぐすもので、会話のきっかけです。

電車で外国人の方に出会った時や、海外旅行でも使ってみてください。

POINT

生徒さんを見ていると前置詞 to の使い方に戸惑っているようです。

名詞や副詞といったルールや例外などを詳細に挙げても、 そこばかりに気をとられると fluency (自然な流れ)を損ないます。

そこで大まかに、to を使うのは、ある建物や特定の場所など、 はっきり見えるところへの方向性を表す場合と考えては。

明確でない場合は、to は使えません。例えば「買い物に行きます」で、 よくある間違いは “to shopping” です。

「買い物」をどこでするのか、聞き手には分かりませんね。

正解は “I’m going shopping.” です。

「学校に行きます」なら、to を使います。

ユウト君は頭の中ではっきり自分の学校をイメージして指し示す感じなので、 “to school”。

ちなみに英語でも「家は心の宿る所」
“Home is where the heart is!”
です。